DO!建

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山口県山口市の建築会社、鴻城土建工業株式会社の公式ブログです。
公共事業から注文住宅まで幅広い事業を営む創業約130年の老舗会社が、現場から最新情報をお届けいたします。学校ってどう作っているんだろう?家の壁の中はどうなっているの?興味のある方はぜひご覧ください。
懐かしい山口県の写真がたくさん載っている公式HPもよろしくお願いします!

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堂々完成!

いよいよ。昨年の夏からまる一年以上とりかかっていた現場が仕上がりました。
大殿中学校校舎増改築工事(第2期)、完了でございます。



 こんなに立派な校舎が!


…とはいえ、建物は少し早めに出来あがっていたわけですが。
現場というのは、そこに建物を出現させたらおしまい…ではないのです。

そもそも、建物をつくるということは、個人や団体から依頼されることからはじまります。
「依頼する人」とは一般的には「お客様」と言いますが、建築の世界では「お施主様」と言います。
この「おせしゅさま」を噛まずに三回言えたら立派な建築業界人になれます。…というのは冗談ですが。
お施主様が満足する建物を、お施主様が必要とする形で引き渡すことが、本当の工事の終わりです。
今回の「お施主様」は、大殿中学校は市立なので、当然「山口市」様になりますよね。

ということで、建物自体ができあがったならば、まずさまざまな検査が行われます。
担当監督以外の専門家が見て、細かいキズがないかをチェックする社内検査。
消防法で定められた基準を満たしているかをチェックする、消防検査。
建築基準法に定められている完了検査。そしてもちろん、お施主様による完成検査。

さらにさらに…。建物だけでなく、建物に関する書類等もお施主様にお渡しします。
きちんと法律に沿って作られているか、環境や人に安全な建物か、
材料の品質は妥当か、図面通りの建物か…などなど。
お施主様にとっても、完成した建物を見ただけでは、わからないことはたくさんあります。
完成建物に関するどんな情報が必要かということは、お施主様によってさまざまだと思いますが、
ご希望に添えているかどうか、書類によって証明することも必要です。
特に公共事業においては、皆様の税金を使わせていただいているわけですから、なおさらです。



…と、ここまで長い文章が続きましたが。
今回お施主様にお渡しした書類一式の中に、「完成写真」も含まれています。
今までこのブログにつづってきた素人撮影とはレベルの違う、プロの写真家の方の撮影です。
せっかくなので、この場でどどん!と公開して、この現場のブログの最終回とさせていただきます。
是非、今まで載せてきた建築中の写真と、ビフォーアフターを比べてみてくださいね。




廊下です。真っ白でぴかぴか。

















 男子トイレ、こんな風になりました。
 作っている途中の写真と比べると…。
 なるほど、同じ場所です。






エレベーター、ちゃんと中にカゴが入ってます。
出来あがりを見ると、本当に
どうやって入れたか不思議…。





 この有孔板で囲まれた教室は…。
 そう、音楽室ですね。
 この場で加工して使っていた有孔板も、
 きれいに整列して張られています。















もう夏休みも終わりです。
この生徒昇降口を使って
生徒さんが登校してくるのも間近ですね。










ひとつの校舎ができあがる過程、楽しんでいただけましたでしょうか。
地域の皆様の思い出のひとつとして、また建築に興味のある方へのちょっとした資料として、
お役立ていただけると嬉しいです。

さて…当社としても、次の工事の準備はちゃくちゃくと進んでおります。
次はどんな現場かな…?もしもお気に召しましたなら、次の連載も是非ご覧くださいm(_ _)m












お目見えです

クライマックスが近づいてきました、大殿中学校の現場です。
どんな校舎ができているのでしょうか?今までは、グレーのシートに覆われてわかりませんでしたが…。



シートをはがし、大きなクレーンで上から足場を外していきます。
順番を間違えると大変なことになるので、慎重に作業をすすめます。
足場の組立・解体は転落の危険が高くなる作業です。
とにかく安全確認は怠らないように。

こうして足場を外していった結果、こんな校舎がお目見えです!



こんな色になっていたんですね。樋やサッシもキレイにおさまっていて、すごくきっちりした印象です。
曇り空の下での撮影なのでグレーがかって見えますが、晴れた日にはもっと白っぽく見えますよ。
これでもう校舎の外側は完成!といいたいところですが…。
左手前のほうに積んでるものが気になります。ブロック…にしては穴が大きいなぁ…?



と、思ったら、雨水等排水用の溝だったんですね。
建物の廻りには必ずあるものです。
日本は雨が多いので、建物を建てる際には、
水回りの処理がとても重要になってきます。









 そういえば、近くにこんなものも置いてありました。
 溝を流れる雨水等を一時的に貯めておく雨水桝。
 …を、型枠や鉄筋から組んでいるところです。
 コンクリートを流して固めた後、地面に埋めていきます。



さてさて、この後の作業は目に見えて急ピッチですすんでいきます。




運び込む直前の扉を見つけました。
どこにとりつけることになるのかな…?










 西校舎は1階が昇降口になっていて、
 2階と3階は渡り廊下になっています。
 奥に見えるのは下駄箱ですね。







西校舎側の足場も取り外して…見えてきたのが、こちら。


左側は、北校舎の西の端です。コンクリート打ちっ放し部分がさわやかな印象ですね。
右側が西校舎。1階の昇降口が広くとられていて、2階3階は少し小さめのつくりです。
これから玄関の床などのタイルを貼っていったり、犬走りを作ったりします。
…犬走りとは、建物が雨土などで汚れたりするのを防ぐための、建物まわりの細い通路のような場所です。
本当に犬が走るわけではありません(^^;;



さてさて、内側のほうですが、実はほとんど出来あがっています。
ですが、まだ仕上げが残っているんですよ。…この作業がまた、かなり大変です。
床にワックスをかけたりするのはもちろんのこと、壁や建具に汚れやキズがないかなどを丹念に探し、
ひとつひとつ磨いたりキズを補修したりするんです。
何十人もの人が何日もかけて校舎中を隅々までキレイにします。
すべては、ぴかぴかの校舎を生徒さんに使っていただくためです。

ということで、生徒さんたちがこの校舎の中を歩くようになるのも、あともうすこしです。
この西校舎の渡り廊下の先、仮設の壁が取り外されれば、
すでに出来ている南側東側の校舎とつながって、ひとつの校舎になりますよ。














潜入調査 その2

それでは、前回掲載できなかった写真から載せていきます。 




一階の廊下に、ぽっかり空いた小さな部屋。
ここは、エレベータが入るスペースです。
写真では伝わりづらいのですが、意外にも本当に小さい部屋なんです。
入口はいわゆるエレベータの扉の大きさしかない。
そもそもこの小さな入口からどうやってエレベータを入れるんだろう?
なんだか不思議な気がします…。





実は、エレベータの人が乗る部分(かご)は、 
材料をバラバラに入れて、 
さきほどの一階の小部屋で組み立てるみたいですよ。 
あんな狭いところで作業するのは大変そうです…。 
こちらは二階部分の扉をつけた後の写真です。 
色の違う部分はモルタルを詰めたあとですね。 







 こちらも小部屋。
 なんとなく予想がつきますよね。そう、トイレです。
 学校のトイレは、昔は暗くてこわいイメージがあったのですが、
 つくっている途中に入ってみると、まったくこわくありません。
 ただ、狭くて(他の所に比べると)窓が小さいので
 それがこわいイメージにつながってしまうのでしょうか。

 今はコンクリートむき出しになっていますが、
 この後タイルが貼られて、よりトイレらしくなります。










こちら、男子トイレです。
 あの便器の後ろ、こんな風になっているだなんて、 
想像したことありましたか? 












 これは…手洗い場ですね。懐かしい形をしています。
 これもちゃんと鉄筋を組み、型枠を組み立てて、
 コンクリートを流してつくっています。











それでは最後に、これ。


…そうです、校章です!
建物についているものを下から見上げると、あまり意識はしないのですが、
間近で見るとかなり大きいのでびっくりしました。
わかりにくいのでスリッパと並べてパシャリ。もちろん、普通の大人用のスリッパです。

校章の取り付けが近いということは、外壁仕上完成も近いということですね。
今はまだグレーのシートで覆われている味気ない校舎ですが、
もうじきその姿が見れることになりますよ。
もちろん内装も、同時進行でどんどんすすんでいっています。
よし、そろそろ完成形が見えてきた!…かな?
















潜入調査

それでは校舎の中の潜入捜査開始します。
あのコンクリートのカタマリがどんな風になったのかどドキドキしながら入ってみたならば。



おおおっ!学校っぽい!!
このまっすぐな廊下、なんだかノスタルジーを感じます。
柱の感じや大きな窓など、いかにも学校!という雰囲気ですね。
天井や教室との仕切りの窓ガラスが整えば、もう完成形が見えるように思います。

さてさて、ちょっと教室に入ってみますね。



廊下も教室も、床がぴかぴかになっていることに驚きます。
清掃、塗装、乾燥等3日かけて1フロアずつ、このように仕上げていくのだそうです。
ところでこの壁、右上の部分だけ塗装が違いますよね。
棚や黒板などで隠れる部分と、隠れないでそのまま使用する部分は仕上げが違うため、
下地の段階からこのように差ができるそうですよ。

ちなみに、床からはえている何本かのパイプ。
何のためのものだかわかりますか?
…そう、生徒用の実験台のためのものです。ここは理科室になるんですね。
理科室は生徒同士向かい合って座っていたので、なんだか楽しかったなぁ…。と昔を思い出しました(^^)。

となると、さっきの廊下の突き当たりの部屋は何の教室になるのかな?
明るい茶色や黄色みたいな色が見えましたけど…。

入ってみて天井を見上げると、なんだか見覚えのある穴がたくさん開いた板。
それに、壁には吸音材が敷き詰められています。



ここは音楽室になるそうです。
この場で音響調整用の有孔板などを寸法カット加工して取り付けていきます。
奥に木材加工用のノコギリなどが見えています。細かい作業が必要なんですね。
よく見ると、二重サッシになっていて、窓の防音にも配慮してあるようですよ。



 
 よし、次のフロアに行ってみよう、と廊下を歩いていると、
 壁の下のほうに小さな四角いヘコミを発見!
 これは、消火器を備え付けるためのスペースです。
 そういえば、学校などの建物には必ずありますよね。








窓には一枚一枚、「ガラス注意」の紙が貼ってあります。
新しいガラスは透明すぎて見えないことがあるので、
「ガラス入ってるよ!危ないよ!」と注意を喚起しているのです。
工事の最後に入れたらいいのでは?と思うかもしれませんが、
雨や砂ぼこりが内装を汚さないようにするため、
ガラスを先に入れてしまうためだそうです。
そういえば、音楽室の二重サッシ、
まだ1枚しかガラスが入っていなかったです(^^;;
風雨を防ぐには1枚で充分ですし、
2枚だと万が一割れたときに被害が2倍ですものね…。



ということで、さっそく二階、三階へ。


 見ての通り階段です。
 まだ仕上げ前なので表面はデコボコしていますが、
 通路としては充分形ができている。
 この形に型枠組むの大変そうだなぁ、などと思ったり。









同じく階段の手摺です。
先に木製の天板(てんいた)を取り付けて、
それから下の腰壁部分の  
モルタル塗り仕上げをしていきます。









内装は、コンクリート打設と同じく一階から順に作業をすすめているので、
階が上がるにつれて時間が逆行しているような不思議な感覚です。
壁や床がデコボコギザギザしていて、まだまだ荒削りな印象が増してきます。



 二階のこの教室では壁を塗っていますね。
 若干黒っぽく見えますが、
 これも乾くと1階と同じような色になります。











三階は…おっと、まだ天井も断熱材がむき出しのままです。
これから配線をきれいにまとめたり、
一階二階の写真にあったような
格子状の天井下地を取り付けたりします。









3階に上がって、ちょっと明るく見えるほうをのぞき見てみました。
あれ?ここは…空が見えてるなぁ。


そうか、まだ打設途中の西校舎ですね。失礼いたしました。
上部はこれから型枠組んでコンクリート打設のようです。
うろうろすると作業の邪魔になる上危険なので、のぞき見だけでやめておきました。


写真はもうちょっとありますが、長くなったので次回に持ち越します。
建築中にしか見ることができない部分の写真もあるので、お楽しみに(⌒▽⌒)ノ

お化粧中。

では、北校舎の外装・内装工事を見ていきますね。

コンクリート打設の後、型枠をはずしたところから。



まだ、型枠がくっついていたPコンの先が残っている段階です。
カドの部分もむき出しで、指先で触ってもザラザラして痛い。
このままの状態では、学校の建物の壁とはいえません。
ここからこのコンクリートのかたまりを、学校の建物に替えていく作業がはじまります。


まずはじめに、この出っ張っていて危ない「Pコン」を取外します。
Pコンとは、コンクリート打放し仕上の時に使われるもので、
セパレータのネジ部分に取り付けて、型枠を支持する一部材です。
コンクリートが固まった後に取り外せば、コンクリートのその部分にぽこっと丸い穴が残ります。
そこにモルタルを詰めると、鉄筋の防錆になるというわけです。
さらにその後、壁をキレイにキレイに仕上げていきます。

 

あれ、この柱、まだ型枠残ってますよー。
…などと言いかけたのですが、よく見たらこれは型枠ではナイ?
型枠の模様がコンクリートにうつってしまって、
木のように見えてしまっていたんですね。
こういうこともあるので、これからの仕上げも重要になってきます。








では、具体的に何をするかというと…。塗ります。






 このようにコテを使って、職人さんが塗り塗り。
 手作業で広い壁を均一にキレイにたいらに塗るのは、
 熟練の方がなせるワザなのです。





こちらが終わったら今度はあっち。
1回で終わるわけではなく、材料を替えて何度も、
繰り返し塗ったりします。
場所によって塗り方も工程もさまざまです。



おっと、さらに大事なことを忘れてました。



壁にぽっかり空いたスペース。
建物にするためには、ここに「何か」が入らなければなりません。
壁にあいた穴といえば…もちろん窓。
何を入れるか、もうおわかりですよね?





 これこれ、アルミサッシです。
 サッシは開口部に溶接止めをして取りつけます。
 これが入らないと内装・外装ができないのです。
 予想以上に重たいのですよ、このサッシ…。








こちらもやっぱり職人さんの手作業。
アルミサッシを取り付けたら、
コンクリートとの隙間に防水モルタル詰め。
雨水がしみ込まないようしっかり隙間なく。










 
 

 この注射器みたいなものに防水モルタルをつめて、
 壁とサッシの穴をちゅーっと詰めていくそうです。
 なかなか根気のいる、しかも気をつかう細かい作業ですね。






サッシが入り、表面を整えたら、こうなりました。


すっかり学校の壁っぽくなりましたね!
どこまでが打設したコンクリートでどこまでが詰めたモルタルかわからないくらい。
これからまた更に、塗装作業も待っています。
どんな色の校舎になるのか、楽しみですね。

ここまでくると、気になってくるのは建物の中の様子。
建物の中がどんな風にかたちになっていくのいかを見てみたい!
…ということで、監督さんの許可をいただいてきます(>Д<)ノシ











復習、復習

北校舎のコンクリートが3階まで打ちあがったので、さっそく西校舎にとりかかります。
同じ建物を作るわけですから、手順は同じはず。
さっそく過去のブログと写真から復習してみることにしました。
…それにしても、去年の秋ごろの写真を見ていると、本当に何もない広い空間だったのですねぇ。
今はこの写真の場所にどかんと大きな建物が出来あがっているわけですよね。
うーん、なんだか感慨深いものがあります。

おっと、懐かしむのは建物が完成してからにしましょうか。とりあえず手順を思い出すのが先決です。
えぇっと、どうやってここまできたんだっけ…。

まず最初に、土地の深くまでセメント系固化材等を混ぜ込む地業工事をしました。
その上に、捨てコンという建物の位置を決めるための薄いコンクリートを流しましたね。
それから、地下部分の鉄筋を組んで、基礎のコンクリートを打つ。
基礎のコンクリートまで終わったら、周りに地面になる土をもどして固める。
…と、ここまでの作業は、実は一番始めの段階で北校舎と一緒に終わらせておきました。
地下の作業は場所を広くとらないとできないので、一緒にやったほうが効率がよかったからです。

さて、ここからはどんどんすすめますよ。


まず…そうそう、断熱材を敷きます。




 えーっとこれは…北校舎の記事では触れていませんでしたが。
 1階の床になる部分ですね。ここの鉄筋を組んで…。




コンクリートを流し固めます。
この部分を「土間コンクリート」といいます。
 



さてこれから1階の部分をつくります。
しっかりと復習してきたから手順は大体思い出しましたよ。
次は鉄筋を組んで、型枠を組んで…。
などと考えつつ現場に到着し入口ゲートを開けたところ、



クレーンがどっかり入口に!

そうでしたそうでした。西校舎を作るということは、もう中庭部分に車などを置けなくなるということです。
当然クレーンも入れないので、入口付近の限られたスペースで作業をすることになります。
ううう、こんな狭い場所でキリキリ動くクレーン…これは大変な作業だなぁ…。




クレーンの旋回区域を避けつつ撮影するのは難しいので、今回はとりあえず退散しました。
北校舎の内装外装も同時進行しているので、次回は北校舎の様子をお届けします。

…と、その前に、ちょっとだけ次回の予習を。


皆さんが持っている「建物」のイメージってなんでしょうか?
建物と同じような言葉に、建築物という言葉があります。
この建築物というものが何かというと、建築基準法という法律に以下のように書いてあります。
「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含むものとする。 」
なんてうにゃうにゃややこしいことが書いてありますが。
大雑把に言うと、「屋根と壁や柱があって地面にくっついているもの」で「人が生活に使うもの」です。


さてさて、こちらは北校舎。西校舎のコンクリート打設にとりかかる前、中庭から撮った写真です。


中はこうなっているんですね。見渡す限りコンクリート一色。
たしかに屋根と柱、壁があり、地面にくっついています。
ですが、これはまだ「人が生活に使うもの」にはなっていません。
ということで次回からは、これを「学校」という建築物にしていく作業です。
まずはどこから取り掛かるのか?お楽しみに。














レベルアップ!

無事コンクリート打設も終わり、1階部分が「建物」として形になりました。
この校舎は3階建なので、もちろん引き続き、2階、3階…とつくっていかなくてはなりません。
打ちあがった床スラブの上でもう一度、柱や壁の位置をはかり、鉄筋を組み、型枠を組み、配線配管をして…
1階と同じ作業の繰り返し。
あれ、同じなの?だったら簡単じゃない!…と思ったら、実は大間違いなんです。






こちらは、1階のコンクリートが打ちあがった数日後の写真です。
垂れ幕の上部がちょうど1階と2階の間くらいになるのですが、
そこより上に見えるのは、建物の一部…ではなく、建設用の足場です。
そう、高所の作業は、まず足場づくりから始まります。

建物そのものには直接関係がない足場ですが、とても大事な部分です。
「建物を建てる」ということはそもそも、「何もない空中にものを設置する」ということですから、
その「何もない空中」に一番最初にできる部分、それが足場となります。
写真のあのぽっかり見える空の部分に、形となった建物が数週間後には出現するわけですが、
それもこれも、足場があってこそ作業ができるのです。


こうしてつくられた足場をまさに「あしがかり」にして、建物をつくっていくわけですけど…。
1階とは違う部分がたくさんあります。



まず、モノを移動させるということ。

例えば、ここに一人で抱えられるくらいのちょっと重たい建築材料があるとしますね。
これが1階なら、よいしょっと抱えあげ、必要な部分に持って行って、使う。これだけで大丈夫です。

ところが、これを2階で使うとなると、途端に大変になります。
抱えて階段を上り下りすることはできないので、まず材料を使う人が2階まで上がります。
材料はひとりでに2階まで来ないので、運ぶためのクレーンがいります。
そうすると、クレーンの運転士さんと、クレーンを動かすための燃料が必要です。
そうそう、クレーンに材料をひっかける人も必要ですね。
さきほど上がった人が材料を受け取り、2階で使うことを考えると…。
1階では一人でできていた作業が、三人+クレーン+クレーン燃料が必要になってくるわけです。
おっと、もちろん移動のための時間も、1階での作業より多くかかることになりますよね。


それから、その上で人が作業するということ。
以前からたびたび言っていた安全管理ということが、高所の作業だと更に必要になってきます。


垂れ幕や安全管理のための掲示板を設置しています→
もちろん、言うだけ掲示するだけではダメです。
実践することが大事!


例えば、1階での作業では、わざわざ穴を掘っていない限り、転落することはありません。
ですが、高所の作業になってくると、反対に「わざわざ足場を作っておかないと転落してしまう」のです。
また、1階では、使っていた工具をうっかり落としても、「ガチャーン」と音がするだけです。
ですが、2階で使っていた工具を落としてしまうと…もし下に人がいたら…想像だけでコワイです(>_<)
自分がケガをしないよう、人にケガをさせないよう、ますますもって気を配らなくてはなりません。


こういった様々な部分で、1階から2階、2階から3階と、段々作業が難しくなっていきます。
1階と同じだからと気を抜いていると、大きな建物はきちんと作ることができなくなってしまうのです。
地上から離れれば離れるほど、事前準備や安全管理をちゃんとして、熟練した人員が必要になってくる…。
そういえば、ゲームに出てくるダンジョンや塔も、階がすすむごとに敵のレベルがあがっていきますよね。
とはいえ、これはリセットができない建物作り。念には念を入れて攻略していかないと。




そして出来あがってきた2階部分がこちら。



ありゃ、また中が見えなくなってる。

もちろん、できあがりを見せたくないわけではないんです。
この灰色のシートは、騒音や塵などが周囲に広がるのを防ぐためのものです。
1階部分は、工事現場の周囲にそもそも高い囲いが設置されているので、シートは必要ないですが、
2階以上になると囲いの高さを越えてしまうので、こういったシートでガードする必要があるのです。
これもまた、階が上がっていくごとに必要なアイテムというわけですね。




ところで…。
順調に出来上がってきているように見えるこの建物ですが、実はまだ全く形になっていない部分があります。
覚えていますか?この校舎を作り始めのころ、このブログに書かれていたことを。

「この大殿中の校舎、二つの建物がふたごのように向かい合って並んで建ち、
 最終的には中庭を挟んで箱のような形になります。」
そう、今まで紹介してきた部分は、普通の長方形の建物。このままでは、箱型にならないんです。


コンクリートが3階まで打ちあがってきたら、今度は箱型の折れ曲がった先の部分、
つまり西側の校舎をつくっていかなくてはなりません。
もちろん今つくっている北側の校舎も、コンクリートを打っただけでは校舎としてはまだまだ不完全なので、
内装等の他の作業と同時進行になります。




 中庭でこの大きなクレーンを見かけるのもあともう少しの間だけ。
 春はなかなか来ないですが、現場は今日もすすんでいます。




























均します!

柱と壁にひたすらコンクリートを打設していったら、次は二階の床スラブ作りです。
床スラブって何だろう?「床」じゃないの?と疑問に思われるかもしれませんが…

こういったコンクリート造りの建物の床は、建物の構造上、非常に大事な役割を持っています。
建物自体の重さを支えたり、形を保ったり、中に入る人や物の重さを支えたりするために、
構造上大切で必要不可欠な部分です。
建物の主要な構造物になっている床のことを、特に「床スラブ」というのです。

ということで、この床スラブは柱や梁と一緒に打設されていきます。
もちろん、一階の中では一番上の部分になるので、今日の工程の中でも最後につくることになります。
ちょうどタイミングよく現場事務所の前での作業に立ち会えたので、
作業の様子を間近に見ることができました。
事務所の中から足場越しでの撮影のため、少しごちゃごちゃして見づらいとは思いますが、
ご了承いただければありがたいです。



さて、こちらの写真。床スラブのコンクリートを流し込んでいるところです。



左側のほうでコンクリートが勢いよくホースから出ているのがわかりますが…。
その右側にもう一本、ホースのようなものが挿しこまれているのが見えますか?
そう、長靴の右隣に見えるものです。
私ははじめ、このホース(?)でもコンクリートを流しているのかと思っていましたが、どうやら違うようです。
どちらかというとコンクリートを流している最中やその直後に、
流し込んだまさにその部分に挿しこんで使っているように思いますが。
しかもよくよく耳を澄ませば、ブブブという独特の音が聞こえてきます。
うーん…どこかで聞いたような音だな、この音。……………あっ!
携帯電話の着信の時の振動音にそっくりです。



この細い棒状のものは、ホースではなく、バイブレーターだそうです。
前回の柱と壁の打設の記事では、型枠を叩いて中のコンクリートを振動させ、
下に落とし込んで鉄筋の間を埋めていくという説明をしました。
しかしそれだけでは、型枠から遠い内側のコンクリートまでうまく振動が伝わらない可能性があります。
そこで、このバイブレーターを使って型枠の中のほうのコンクリートを埋めていくというわけです。
そういわれてみれば、形状が普通のホースとちょっと違いますね。


そうこうしているうちに、コンクリートが行きわたってきたようです。
職人さんの足元までひたひたに灰色のものが見えてきたところで、見たことのある道具が登場。



スポーツの際にグラウンドを整備したりする時に使う「トンボ」です。
なるほど、コンクリートを平らにするのにも使うんですね。



もちろんこれだけで終わりではありません。さらにこれを…。



コテで塗って平らにします。学校の床になるからには、きちんと平らにしないといけません。
平らになるよう、丁寧に丁寧に均(なら)していくのです。
手作業で。


えっ?この広い床を全部手で均したの?!まさか、機械に決まってるでしょ?
…と思わず足元を見た、鉄筋コンクリート造のマンションにお住まいのあなた。
もちろん機械のコテで均した建物もあるでしょう。ですが、この現場ではすべて手作業です。
この広い床スラブをひたすら手で均していくのです。しかも、数時間という限られた時間の中で。




ではもう一度くりかえします。




 コンクリートを流して振動させ、


 トンボで平らに。









そしてコテで均して、 








 余計な部分に散ったコンクリは
 キレイにブラシで落したりして、







さらにまた均して、 



均して均して均して均して…。







こんなに平らになりました!




…まだまだ広〜いスペースがたくさん残っていますが(_ _;;;。




でもご心配なく。向こうから別の班がこちらに向かって同じ作業をしてきています。
この2班が真ん中で合流したら作業完了!です。
日が暮れるのも早い真冬、作業は迅速に丁寧に。
こんなにもたくさんの人と作業がめまぐるしくうごく今日の現場で、
それでも丁寧に仕事をしてくださる職人さんたちは本当にすごい、と思った一日でした。















固めます!

お待たせいたしました!いよいよ1階部分のコンクリート打設の日です。
このところはっきりしない天気の日も多かったので、天気予報とにらめっこをしながら、
どうなることかとひたすら祈っていたら・・・。

すっかり晴れました。見事な青空です!



時期は年末、会社の前のいちょうの木の葉もそろそろ全部なくなりそう。
風通しのいい向こうのほうの木はすでに丸坊主になっています。
この冬はすごくホウムシ(カメムシのこと)が多くて、
大雪が降るという言い伝え(?)を思い出して心配していましたが、
今日に限っては当らなくて助かりました。


さて、さっそく自転車にて現場入り。
コンクリート打設の日は、まず作業する人の多さに驚きます。
いつもと全く違った雰囲気にドキドキしながらゲートをくぐると、
ありとあらゆる音があちこちから聞こえてきます。


ブブブブ、ブブブブという低い音 は、ポンプ車から聞こえてくる音。
ピーッ、ピーッ、プップー これは、生コン車がバックする音と、動く前に安全のために鳴らすクラクション。
ゴッ、ゴッ、ブオォー と、生コン車の回転部分が唸っています。
ちょっと大きめの人の話声 は、型枠の上にいるひとから地上への指示の声のようです。
そして…コンコン、カンカン、ガンガン、ギンギンという音。

そうそう、この音です。これがコンクリート打設の「打」の部分です。
あれだけガチガチに組まれた型枠の中、どうやってコンクリートを下まで流し込むのか。
ドロドロとしたコンクリートがどうやって密に組まれた鉄筋の間を埋めていくのか。
そのための道具がこれです。職人さんの手元に注目。




これで型枠を叩くんですよ。
型枠の中、鉄筋の間全体にコンクリートをいきわたらせるため。
叩いて、衝撃や振動で下に落とし込むんです。
カンカン、という音は、型枠を叩く音だったんですね。

ポンプの下で、あちこちからカンカン、ガンガンという音が聞こえてきます。
型枠の中は、もちろん見ることはできません。
ですから、行きわたったかどうかはすべて職人さんの手と耳で測られます。
そう、ちゃんと型枠の中身がつまっているかどうかは、叩いた音でわかるのだそうです。

コンコン、
カンカン、
ガンガン。

………???
私には同じに聞こえますが…素人には全くわからない違いがあるようです。


このように、短時間の間にひたすら、






 生コン車がコンクリートを運び、





ポンプ車へとコンクリートを移し、





ポンプ車からコンクリートを流し入れ、



そして叩いて型枠いっぱいに行きわたらせる、の繰り返し。
なんと、今日のコンクリートはこの生コン車70台分だそうです。
これだけの作業を一日で終わらせるなんてすごい!


…ですが。今回の1階の作業には、基礎部分ではなかった大事な作業があります。
それは「1階の天井」つまり「2階の床」を一緒に作ること。
柱と壁のコンクリートをひたすら打設した後は、またもや次の職人さんの作業のはじまりです。











コンクリまであともうちょっと

前回に引き続き、1階部分の鉄筋組・型枠組についてです。
基礎部分でも使ったあの部材が、またもや活躍するようですよ。




柱の鉄筋の写真です。キレイに組みあがっていて、これだけでもビルのミニチュアみたいに見えますね。
あのドーナツ型のものは…そうそう、スペーサーという名前でした。
前回のものとは色がちょっと違いますね。


柱の下のほうを見てみると…んんん?壁の鉄筋との間に隙間ができてる??



もちろんこれは理由があってのことです。
鉄筋を組むときに、あまりぎちぎちに柱と壁とをつなげてしまうと、
地震のときによけいな負荷がかかってしまい、壊れやすくなってしまうのです。
そこで、壁と柱の間にクッションになる部分をもうけておくことによって、
壁の揺れが柱に、柱の揺れが壁にダイレクトに伝わることを防いでいるんですね。
あえて鉄筋をつなげないことによりさらに地震に強くなるなんて、少し不思議な感じがします。

この部分は「スリット」というのですが、さすがに全く鉄筋がつながっていないわけではなく、
所定の本数はつながっていますので、ご安心ください。



さて、監督さんのご厚意で、組みかけの内部を見せてもらうことができました。
(もちろん安全には充分の配慮をしています)。



鉄筋の下側に見える壁に刺さっている鉄の棒。前回の写真の「すいばり」ですね。
よく見ると同じ長さに規則正しく並んでいます。しかも何やら先に六角形のものがついている。
そう、これは基礎の部分のときにご紹介した「セパレータ」という部材です。
中の鉄筋が組み終わったら、手前側の型枠を取りつけていくという手順になっています。
奥側の型枠からあの六角形までの部分が、壁の厚さになるというわけです。

ところで、ナナメになっている数本の鉄筋、何のためにあると思いますか?
よく見ると、このナナメ鉄筋の下は、型枠が四角く開けてありますが…。



あ、ここにもあった。配線用の穴や通気口にするための円筒の周りです。
つまりこのナナメの鉄筋は、コンクリートに穴があいている部分、
いわゆる開口部の周りにあるということですね。

こういう風に、コンクリートに開口部があると、
そこからクラック(ひび割れ)が発生しやすくなり、
普通の壁にくらべてもろくなってしまう可能性があります。
このナナメの鉄筋は、開口部の周りに配置され、そういう弱点を補強してくれる役割があるそうですよ。
名前もそのものズバリ!「補強筋」です。うーん、わかりやすい。



さてさて、私が中に入れるのもここまで。



 作業がすすんで、かっちり型枠が組まれていきました。
 このくらいまで出来上がると、すでに建物の形ですね。








このように、足場や型枠でとても狭い通路になり、
電線などもそれぞれ配置されています。
知識があり安全に配慮できる、許可された方以外は、
もちろん立ち入り禁止!です。







さてここまでくると、コンクリート打設はもう目の前です。
ではそろそろ、てるてる坊主作りますよ!(心の中で…)



















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