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井上公園何遠亭新築工事 3

棟上げも終わり、しばらくして現場の様子を見てみると…。

ちゃんと家の形に見えるものができている!

…よく見ると、まだ柱と屋根だけなんですが、
屋根がかかるとすっかり日本家屋らしく見えますね。

日本古来の屋根材といえば、瓦。
もちろんこの何遠亭も瓦葺きでつくられます。
瓦にも何種類かあるのですが、今回は石州瓦を使用しています。
もともと島根県が原産地なので、山口とはかなり近い。
実在した何遠亭にも使われていたかもしれませんね。


瓦は一枚一枚が重く、まとめて屋根の上まで上げるのが大変です。
かといっていちいち降りて取りにいくわけにもいかないので、
このようなリフトを使います。
部材も人も、落下防止の安全管理が必要な部分です。



場内に、葺く前の瓦も発見しました。
湯田付近の瓦は、黒い瓦が多いのですが、
(山のほうや日本海側に行くと赤い瓦も多く見られます)
これは釉薬で色づけされているため。
もともとは赤土なので、裏は赤い色のままです。
隣に見えるカマボコ形の瓦は鬼瓦ですね。
左右の屋根の合わさった部分(棟)の末端につけるもので、
特に鬼の形をしていなくても、鬼瓦と呼ばるそうですよ。

さて、建物の中に入ってみると、こんな感じです。


屋根に使われている木材のほとんどは杉です。
木目までキレイに見えて、いかにも木造!といった風景。
まだ壁がないので、屋根の間から空が見えていますね。
木材と瓦の間には、ルーフィングというシートを張って、
瓦から木材への雨水の浸透を防いでいます。


こちらは、縁側の部分。
天井を張らないので、このまま仕上げとなる箇所です。
柱と梁をつなぐ金具なども見えていますが、
仕上げの時には見えなくなる位置に取り付けてあります。

昔は、こういった既製品の金具もなかったでしょうから、
木材や鉄板、釘などをうまく使って施工していたのでしょうね。
現在は、金物ひとつとっても、厳格に基準が決められています。
昔の人が見たら、やっぱり驚くかもしれませんね。

屋根ができてきたら、次は壁です。
いよいよ、本格的に建物らしくなってきます。












 
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